Windows 10時代になり、少々ややこしくなっているのがその製品リリースとライフサイクルではないでしょうか
なかでもSAC(半期チャネル)と、LTSC(長期サービスチャネル)の違いではないかと思います
リリース済みのWindows10とWindows Server 2019はともに、半期チャネル (Semi-Annual Channel) と、長期サービスチャネル (Long-Term Servicing Channel) の両方がリリースされています
その違いについて記載したいと思います
半期チャネル (Semi-Annual Channel)
四半期ごとにリリースされるWindows Serverです
従来はなかったモデルなのですが、3か月毎に新モデルがリリースされWindows10同様リリース後18ヶ月(1年半)サポートされます
Windows Server 2019の名称ではなく、バージョン番号で呼称が決まっています
製品名 | リリース日 | サポート終了日 |
---|---|---|
Windows Server 1709 | 2017/10/17 | 2019/4/9 |
Windows Server 1803 | 2018/5/7 | 2019/11/12 |
Windows Server 1809 | 2018/11/13 | 2020/05/12 |
長期サービスチャネル (Long-Term Servicing Channel)
従来通り製品リリース後5年のメインストリームサポート + 5年の延長サポート のWindows Serverです
Windows Server 2019は長期サービスチャネルLTSCの形態で、Windows Server 2016の正式後継製品です
Windows Server 2019を購入、利用している場合は安心してリリース後10年間のサポートは提供されると思ってください
安定板とは限りませんが、10年間は利用可能な製品です
製品名 | リリース日 | 延長サポート終了日 |
---|---|---|
Windows Server 2019 | 2018/11/13 | 2029/01/09 |
SAC(半期チャネル)と、LTSC(長期サービスチャネル)の違い
機能面での大きな違いはGUIが有るか無いかだと思います
差異 | Windows Server SAC | Windows Server 2019(LTSC) |
---|---|---|
GUI有無 | 無 | 有(選択可能) |
GUI有無の効果 | RDP不可。RDSセッションホスト不可 | とくに制限なし |
GUIがないことによって、サーバ自身にログインできなくなるためリモートデスクトップ接続サービス(RDS)セッションホストなどは利用できませんが、そのほかは大きな違いは実はありません
どちらかというと用途でしょうか
Windows Server 2019(LTSC)に求めるものは、安定性と変わらないことでしょう
これらが未来にわたった長く利用可能にしたいアプリケーションはすべてLTSCのWindows Serverで利用されるでしょう
従来型のレガシーアプリケーションは、Windows Server LTSCで間違いないですね
一方で、Windows Server SACには、新機能がどんどん取り込まれていく予定です
多くはコンテナ技術だと思いますが、将来どんな機能が搭載されてくるのかは予測が難しいです
GUIが無いことからもコンテナホストとしての用途が現在は多いのではないかと思います
リリースしてから10年間使うようなOSに新機能を次々投入するわけにもいかず、毎年のように新OS(Windows Server)をリリースするわけにもいかず、四半期毎にリリースされるSACを新設し、コンテナなどの将来性のある機能をどんどん取り込んでいく方針にしたということでしょう
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以上