こしぞーのひとり情シス

Windows/仮想化の小規模環境を運用するリーマンの日々を綴っています。

HPEが100%の可用性を保証するストレージ Primera を発表

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なかなか衝撃的な記事が見つかりました

HPE promises 100% reliability with its new storage system | Network World

米国HPEの年に一度の一大イベントHPE Discover 2019で Primera というストレージを発表しました

  • 新しいハイエンドストレージ
  • ミッションクリティカル用途
  • AI / 機械学習による自動保守(HPE InfoSight)
  • 稼働率100%を下回った場合の返金(キャッシュバック)

 

 

Primera(プライメーラ)というらしい

スペイン語Primera(第一の)から来ていると思いますが、スペイン語読みのPrimera(プリメーラ)ではなく、プライメーラが近い様子
日本国内での展開が待ち遠しいですね

新しいハイエンドストレージ

3PARやProliant、古くはHP-UX(Integrity)で培った高可用性と高性能を併せ持ち、かつ汎用的な用途としてなんにでも使えるサーバとストレージを提供してきたHPE社が新しいハイエンドストレージを発表しました

HPEが持つストレージは大きく3つあります

  • XPシリーズ: ハイエンド&ミッションクリティカル
  • 3PARシリーズ: ミッドレンジ&オールフラッシュの高性能
  • Nimbleシリーズ: ミッドレンジ&使いやすい&自動保守(InfoSight)

Nimbleは稼働率の実績値を公表している数少ないストレージで、個人的には非常に好印象です
実績値は過去の話であって未来の保障はないのですが、それでも過去の実績以上に確固たるエビデンスはなく、高い稼働率実績を(しかも自信を持って公表できるレベルまで高い)公開している心意気に非常に良い印象を持っています

そのHPEが新たなハイエンドストレージとしてPrimeraを発表しました  

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ミッションクリティカル用途

用途その高い可用性が最大限効果を発揮するミッションクリティカル用途でしょう
どうやらNVMeも搭載可能で相当な高性能であることも容易に想像できますが
4Uのサイズに2ノードまたは4ノードの構成が可能なようで、1ノードでも稼働していれば良かったりするのかもしれません

100%稼働率であることから人命や金が絡むシステムでも十分利用可能だと思います

 

AI / 機械学習による自動保守(HPE InfoSight)

Nimbleで培った AI / MLによる自動保守の仕組みを取り入れるとのこと
HPE InfoSightをPrimeraリリース時点で搭載するようです 

InfoSightはNimbleでの高い稼働率実績に証明されていますが、

  • 障害の自動検知、メーカへの自動通報
  • ソフトウェア的障害であればその解決方法も自動提示
  • ストレージ本体だけでなく、接続先デバイス障害(NIC障害など)の検知も可能
  • 製品本体に付属し、製品を購入すれば無償で利用可能
  • 全世界から収集した情報をベースに精度を高め続ける

といった特徴があります

障害監視システムの実装と運用は結構大変で、JP1やZabbixなどであってもちゃんと動作させることはとても大変ですし、障害発生時通知内容の確認もちゃんと専門スキルを有するエンジニアが必要です
そもそも障害検知システムは、検知するだけが仕事であって障害対応は別の仕組みが必要で、その障害対応が最も大変なんです

障害対応初期段階は「障害部位の切り分け」で、この部位特定がどれだけ早く出来るかが障害解決までの所要時間を左右すると言っても過言ではありません。

この障害部位の切り分けを(たとえ一部分であっても)ストレージが行ってくれることがどれだけ重要なのか・・・仮想化基盤などを運用したことのある技術者およびそのマネージャであればわかるのではないかと思います 

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おそらくはNimble / 3PARで培ったInfoSightをベースに当初からきっちり障害予防が可能なストレージに仕上げてくるんでしょう

稼働率100%を下回った場合の返金(キャッシュバック)

当然条件はつくでしょう

一方で稼働率が100%を下回った場合は返金処置がなされるようです

その仕組は不明ですがおそらくInfoSightをベースにストレージが稼働しているかどうかの集計は実現されるはずです
 InfoSightはその仕組み上、稼働データをInternet経由でメーカ保守提供先に稼働情報をアップロードし続けています
当然稼働率も証拠としてアップロードされているでしょう
顧客もメーカも両者ごまかしようが無いので、HPEの本気度が伝わってきます

返金(キャッシュバック)処置は、現金を直接返してくれるわけではなく、将来利用可能なクーポンのたぐいのようです
(次回クーポンを利用した場合、値引率が悪くなるだけだったりシて・・・)

とはいえ、その自信があるということでしょう

その後の情報を見守っていきたいと思います

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以上です