結論から書きますが、クラウドでWindows 10またはWindowsクライアントOSを実行させたければ
- Azureを使いましょう
- Windows10を動作させることが可能なクラウドはAzureだけ
- その他のクラウドベンダは
- AWSではどうなんだ
- AWSで「Dedicated Host」で使えばOKなんだろ?
- なぜNGなのか
- 関連記事です
Windows10を動作させることが可能なクラウドはAzureだけ
Microsoft が決めたことです
そもそも本来、Windows10はクラウドで動作することは許諾されていませんでした
(技術的に動作するかどうかということは全く別です)
それが、Windows10 on Azureのサポート(というかライセンス使用の許諾)をマイクロソフトが認定したのが最初です
↑↑(2020年5月時点)リンクが無くなってました。。。(今後この情報は変更されるのかもしれません)
以上ですね
その他のクラウドベンダは
- 仮想マシンでのWindows10展開はNG
- 専用ホスト上に自分で展開したWindows10ならOK
その場合、SAまたはVDAライセンスが必要
他の顧客と物理マシンを共有しない専用ホスト上に、自分でライセンスを持ち込んでWindow10を仮想マシンとして展開することがOKとのことです
他の顧客と物理マシンを共有するタイプ(マルチテナント型)の一般的な仮想マシンインスタンスには、Widnows10ライセンスを展開することはNGです
つまりみなさんがイメージするような展開方法な出来ない
というのが結論です
AWSではどうなんだ
実質NGです。
自分の Windows クライアントライセンスを AWS で使用できますか? はい。ハードウェア専有インスタンスまたは Dedicated Hosts を使用する場合は、自分の Windows クライアントライセンスを AWS に持ち込んで使用できます。Microsoftの規約により、AWS で Windows 10 などの Windows クライアントオペレーティングシステムを利用するには、SA の更新時にソフトウェアアシュアランスおよび/または仮想デスクトップアクセス (VDA) が必要です。
例えばAWSでは、ベアメタル相当のハードウェア専有インスタンスまたは Dedicated Hostsにてそれが可能だと、FAQに記述があります(SA権が必要)。
AWSで「Dedicated Host」で使えばOKなんだろ?
はい、そのとおりです
一方でDedicated Hostとは「物理サーバー専有」を指します
AWSで物理サーバー専有すれば「高額になる」のは目に見えてますね。。。実質NGとはこういうことです。安価には使えない
なぜNGなのか
繰り返しですが、技術的には可能なんですが、ライセンス違反(ライセンス使用許諾に反する)というのが厳密な意味合いです
上記 MSのブログに
「Azure 等マルチテナント型ホスティング環境で "Windows デスクトップ オペレーティング システム" を利用することが認められていません」とありますが、OCIのVMもこのマルチテナント型ホスティング環境に該当します(KVMハイパーバイザー上で動作するため)。
と記載があります。一般的なクラウドベンダの仮想インスタンスは「マルチテナント型ホスティング環境」に該当するため
AWS / IBM / GCP / Oracle どれでもWindows10を動作させることは原則できません
専用ホスト(物理サーバを専有するタイプ)上に、自分でWindows10を展開することは認められていますが、それは非常に高額になる上に、VDAライセンス(またはSA)が必要になるため価格面から非常に不利です
つまりAzureが圧倒的有利で、Azureを以外を選択する意味がないということです
ちなみにSAも厄介で、SAはそもそもWindows 10搭載のパソコンに付けることが出来るものなんです
ということはSA権を行使するためにWindows10仮想マシンと同じ台数の物理Windows10 PCが必須で、それではWidnows10をクラウドに展開する意味はほとんどありません
みんな、シンクライアントやIpadやChromebookからアクセスしたいと思っているからですね
関連記事です
マイクロソフトが決めたことだからしかたありません。いくらAWSといえど。ですね。
マイクロソフトはいつからかその傲慢な企業イメージを変革させることに成功しました
オラクルは相変わらず業界の嫌われ者であり、オールドITの象徴でもあります
以上です