こしぞーのひとり情シス

Windows/仮想化の小規模環境を運用するリーマンの日々を綴っています。

Oracle DB を AWSで利用する場合のライセンス(AWS と Azure 両方について記載)

Oracle Databaseライセンスは調べることが非常に困難です。
ラクル社自体「Oracleのライセンスポリシーは具体的な説明は無い」と表明しており「Oracleのライセンスについての基本的な考え方のみを示すので、基本的考えを理解して応用的実装時のライセンス数を計算すること」というスタンスを昔から取り続けています

仮想化に対するライセンス計算も「基本的な考え方を示す」のみで仮想化構成の具体的な必要ライセンス数については、オラクル社としては未だに提示していません。

クラウドもしかりです
今回はそのクラウド上でOracle Databaseを動作させる際に必要になるライセンスについて記載します

AWS上で必要になるOracle Databaseライセンス

 オラクル社としては珍しく?具体的ドキュメントが提示されています 

https://www.oracle.com/assets/cloud-lic-170290-ja.pdf

承認された以下の2つのクラウド環境について正式ドキュメントがあります

AWSAmazon Web Services)についてまとめると以下のとおりです

  • VMインスタンスのハイパースレッド有効の場合: 2vCPU -> 1Processorライセンス
  • VMインスタンスのハイパースレッド無効の場合: 1vCPU -> 1Processorライセンス
  • Oracle DB SE One / SE / SE2の場合: 4vcpu 毎に1ライセンス

つまり、ハイパースレッドは無効にしたほうがお得と言えるでしょう

インスタンス毎にハイパースレッド有効無効が設定可能かどうかについては公式ドキュメントを参考にしてください

https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/instance-optimize-cpu.html

下図の赤で囲った部分ですね

f:id:bfx62324:20190622140337p:plain

(出典:docs.aws.amazon.com

コアごとのスレッド有効数が

  • 1・・・ハイパースレッド無効
  • 2・・・ハイパースレッド有効 

 といった感じです

まとめると、Oracle Database on AWSで必要なライセンス数は以下のとおりです

  • Enterprise Edition・・・1vCPU毎に1Processorライセンス
    (Hyper Thread無効時)
  • Enterprise Edition・・・1vCPU毎に1Processorライセンス
    (Hyper Thread無効時)
  • SE One / SE / SE2 ・・・4vCPU毎に1ライセンス
    (1~4vCPU:1ライセンス、5~8vCPU:2ライセンス)
    (ただしVMインスタンスは最大16vCPUまで)

Azure上で必要になるOracle Databaseライセンス

 Azureについても現時点ではAWSと同じです

  • VMインスタンスのハイパースレッド有効の場合: 2vCPU -> 1Processorライセンス
  • VMインスタンスのハイパースレッド無効の場合: 1vCPU -> 1Processorライセンス

同じくAzure上でも必要なライセンス数は変わりませんね

まとめると、Oracle Database on Azureで必要なライセンス数は以下のとおりです

  • Enterprise Edition・・・1vCPU毎に1Processorライセンス
    (Hyper Thread無効時)
  • Enterprise Edition・・・1vCPU毎に1Processorライセンス
    (Hyper Thread無効時)
  • SE One / SE / SE2 ・・・4vCPU毎に1ライセンス
    (1~4vCPU:1ライセンス、5~8vCPU:2ライセンス)
    (ただしVMインスタンスは最大16vCPUまで)

関連記事です

Oracle Databaseのサポート期間についてです

 

www.hitoriit.com

 

 同じくOracle Database 19cではSE2 RACは組めなくなるので認識しておいてください
EE RACまたはOracle Fail Safeのどちらかです

 

www.hitoriit.com

 

以上です