(出典:AWS)
AWSで提供されている Amazon Linux 2 で再起動不要でカーネル含めたOSアップデートが可能になるインスタンスが提供されるらしいです
現在プレビュー版で本格利用・本格リリースはまだの状況であることをご承知おきください
- OSのダウンタイムなしに最新のLinuxカーネルパッチにアップデートしていけるOSが利用可能になる予定
- 常に最新の状態にアップデートが可能、しかもダウンタイム無しで
- 最新アップデートのために 社内調整&顧客調整 を行う手間と労力が不要になる!!
再起動不要でアップデート可能なOSの元祖!? Oracle Linux (UEK)
OS再起動が必要なくアップデート可能なOSといえば Oracle Linux (Unbreakable Enterprise Kernel) が有名(?)ですね
https://www.oracle.com/assets/ksplice-datasheet-487388-ja.pdf
有名かどうかはさておいて個人的にはOS再起動不要でアップデート出来る点に需要があるのかなと思っていました。
いやもちろん理解していますよ「OSダウンタイム不要で最新状態を維持できる」「再起動のための社内調整&顧客調整」が不要などのメリットは。上記URLにもそのメリットはたくさん書いてあるのでもちろん理解はしています。ただ、どれだけその機能を「実際に使っていて」「ほしいと思っている」人がいるのかが常日頃疑問に思っていたのです
もしそれほど多くの要望があるのなら、再起動不要でOSアップデート可能になるOSばかりになっているでしょうし、クラウドでも当たり前に提供されて利用されているのではないかと思ったからです
でもあまり聞かないですよね。そういう話題。だからOracle Linux (UEK) などのユーザもOSは基本塩漬けだし、アップデートのときは再起動するのかと思っていました。
今回AWSがプレビュー版とはいえカーネル ライブパッチ適用機能を搭載したOS Amazon Linux 2 を用意するとあって、そこそこニーズが出てくるのかな(今後?)と思いました
カーネル ライブパッチ適用機能のユースケース
クラウドで利用する場合は
というケースです
- コンテナ化してKubernetesで自動展開しているケースは対象外
k8s利用するのなら作って・消して を頻度高く行うのが基本になります。イメージすげ替えて再デプロイすればいいのです。「再起動したくない!」そんな声はコンテナの世界では聞く必要がありません - DBなどの外部公開しないサーバは対象外
だって外からアタックしてこれないのが明白なら無理してカーネルにライブパッチ適用する必要ないです。カーネルはシステムリリース時に固定して塩漬け運用が基本になるでしょう。アップデートの手間を避けたいのならManaged Service使えばいいですし。
やっぱりあまり思いつかないな・・・どこで需要があってAWSはリリースするんだろう。でもきっとその需要はあるからなんだろうけど。
HPEのストレージPrimeraは、ストレージ主要プロセスをカーネルランドからユーザランドに変更することで、ストレージソフトウェア・アップデートを再起動不要で実施することを可能にしていたりしますね
これはPrimeraのストレージプロセスがユーザランドになったことでカーネルに影響のないアップデートを可能にしたものです
言うまでもなくストレージ本体はInternetから直接アクセスされる可能性は0なので、カーネルアップデートをオンラインで実施する必要は無いことから、この程度の実装で十分なんです
Internetから隔離された世界ではカーネルアップデートはしないことが普通なんですよね
関連記事です
少し触れましたがHPE Primeraについてです。大ヒットした3PARの後継機種的な立ち位置ですね
個人的に心配していましたがHPEは大丈夫そうですね。株価はかなり下がっていますが、しばらくは大丈夫な気がします。
以上です