こしぞーのひとり情シス

Windows/仮想化の小規模環境を運用するリーマンの日々を綴っています。

Oracle Fail Safe は非推奨(Oracle DB 19c でMSFCベースのフェイルオーバークラスターは非推奨に)

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件名のとおりですが、Windowsフェイルオーバークラスター(WSFC/MSFC)でのOracle Databaseクラスターの仕組みとして提供されている Oracle Fail Safe は Oracle Database 19c で非推奨になってしまいました
これ以降のリリース(20c以降など)では機能が提供されず利用できなくなる可能性があるため注意してください

docs.oracle.com

概要だけ記載すると

  • Oracle Fail Safe は 19c で非推奨になった
  • Oracle Fail Safe は2026年3月末の19cサポート終了まで利用可能
  • 20c以降でどうなるかはわからない
  • (現段階で)「ちゃんと使える」「ちゃんとサポートされる」
  • この情報をちゃんと記憶しておくこと

です

Oracle Fail Safe は、非推奨になった

Oracle Fail Safeとは・・・
Oracle DatabaseをHAクラスタ構築する際に使用する方法の一つです
Windows Server OS 標準のフェイルオーバークラスターを活用してDatabaseを保護するもので、Oracleクラスタウェア(Grid Infrastructure)を使用しないためRACRAC One Nodeの追加オプションが不要です
そのため「小規模・Windows Server・5分程度のダウンタイムを許容する・予算を抑えたい」の条件でのみ利用されます
が、実際はWindows Server + Oracle Databaseの組み合わせが世界中にあふれているので世の中いたる所で使われているのではないかと私は予想しています

Oracle Database 19cリリースノートの「Oracle Database 19cで非推奨となった機能」に「Oracle Fail Safe の非推奨」と明記されています

Oracle Fail SafeはOracle Database 19cで非推奨になりました。今後のリリースではサポートが終了し、使用できなくなる可能性があります。

Oracle RAC One Nodeなどの単一ノード・フェイルオーバー・オプションを評価することをお薦めします。

Oracle Databaseでの動作の変更、非推奨となった機能およびサポートが終了した機能

当然ですがOracle Database 18c以前のリリースでは全く問題なく利用を継続でいます、少なくとも19cまでは非推奨であるものの 使うことは出来る 状態です

Oracle Fail Safeはいつまで利用可能か

表現が難しいですが いつまでOracle Fail Safe 使っていいの? ですね
これはOracle Database 19c サポート終了期日と同じと考えて大丈夫です

www.hitoriit.com

  • つまり、2026年3月末 です

非推奨とは・・・使えないの?

問題は 非推奨 の解釈です
非推奨だからといって、使ってはいけないという意味ではありませんね。使うことはもちろん可能です
非推奨だからといって、Oracle社からサポートを受けられないという意味ではありませんね。もちろんサポートされます

  • 非推奨だけど「ちゃんと使える」「ちゃんとサポートされる」
  • 新しいシステム、新しいパッケージソフト開発に「積極的に使う」のは避ける
    別のクラスタソフト(Oracle RAC / RAC One Node)を想定すること
  • (でも、完璧なサポートは提供されないかもね。。。Oracle社の意向次第)

「今後、積極的に利用することは禁止するよ」という意味です
Oracle Databaseを使ったパッケージソフトを新しく開発する場合には絶対使ってほしくないでしょうね

Oracle社ページにも

アップグレード計画の一環として、このOracle Databaseリリースで非推奨となった機能を確認し、アプリケーション戦略に対する代替方法を確認してください。

と明記されています
つまりパッケージソフト開発者などの戦略として

Oracle Fail Safe の非推奨の情報をどう捉えるべきか

ひとり情シスとしてこの情報をどう捉えるべきでしょうか
ひとり情シスは自分でアプリケーションを開発することは有りませんね
(恥ずかしながら)パッケージソフトで全部外部ベンダに(一部又はほとんど全部を)任せることになります

  • Oracle Fail Safe 非推奨になったことを認識すること
  • 今後、ベンダの提案がOracle Fail Safe 利用前提になっていないかを中止する
  • さもなくば、今後莫大な追加費用を(ベンダではなく)Oracleに支払う必要がる点を心得ておく

「今後の追加費用をOracleに支払う」とは、Oracle Fail Safe をやめて、Oracle RACRAC One Nodeに移行する場合のことを指します
構築作業だけでなく RACRAC One NodeのOracle Databaseのオプション製品です
製品ライセンスコストが上昇するためそのコスト負担は小さくないです
Oracle社として騙しに来ているわけでは決してありませんが、ベンダに適切に情報開示させる

関連記事です

今更オンプレミスにWindowsクラスターを作るのではなく、Oracle Cloudのマネージド・サービスを使ってみるのもいいのではないかと思います
が、アプリケーション(パッケージソフト)の対応状況次第なんですよね。。。

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Oracle Fail Safe はWindows Server前提です、Windows ServerとOracle Databaseの組み合わせもきちんとチェックしておきましょう

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以上です